夏になって気温が高くなると、屋外だけでなく、車の中も蒸し暑くなってきますよね。
そんな時、エアコンを入れた瞬間に「うっ…なんか酸っぱいニオイが!」と感じたことはありませんか?
せっかく涼もうとしたのに、車内に立ち込める不快な臭い…窓を開けて換気するのも難しい場面では、余計に困ってしまいます。
実は、その異臭は偶然発生したものではなく、しっかりとした原因があるのです。
そして、放っておくと体にも悪影響を及ぼす可能性があるため、早めの対策をしなければなりません。
本記事では、車内のエアコンから発生するイヤなニオイの原因と、その対処法について詳しく紹介していきます。
車のエアコンが酸っぱい臭いを放つのは何故なのか?
車内のエアコンが放つ酸味のあるニオイの主な原因は、「カビ」の発生です。
車のエアコン内部には「エバポレーター」と呼ばれる部品があり、ここで空気を冷やして冷風を作り出しています。
このエバポレーターは、外気との温度差によって結露が発生しやすい構造になっており、内部が常に湿った状態になりやすいのです。
この状態で車を日陰などに止めておくと、内部にたまった水分が乾かず、そのままカビが繁殖する温床に…
しかも、エバポレーターは普段見えない場所にあるため、簡単に掃除することができません。
一度カビが生えてしまうと、そのまま広がってしまうという特徴があります。
その結果、エアコンをつけるたびに、カビのニオイが混じった空気が車内に放出されるというわけです。
あの独特な酸っぱいニオイの正体は、まさに「これ(カビ)」ということになります。
さらに厄介なのは、カビ臭だけでなく、自身の健康面へのリスクも出てくることでしょう。
その風の中にはカビの胞子が含まれており、それを吸い込むことで、アレルギー性鼻炎や喘息などを引き起こす可能性もあるので注意して下さい。
エアコンから酸っぱいニオイが…そんなときの効果的な対処法とは?
「急に車のエアコンからイヤなニオイがしてきた…」という経験をしたことはございませんか?
特に酸っぱいような独特の臭いがしたときは、放っておくと不快なだけでなく、健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。
ここでは、自分でできる簡単なニオイ対策から、専門業者に頼む本格的な方法まで、段階的にご紹介します。
最大風量&高温モードで内部を乾燥させる
エアコンをつけた際に不快なニオイが気になったら、まず試してほしいのがこの方法です。
手順は以下の通りとなっています。
・エアコンを一番高い温度設定にする
・風量を最大にする
・その状態で5分ほど稼働させる
この作業によってエアコン内部の水分が熱風で蒸発し、カビの発生源をある程度取り除くことができます。
家庭用エアコンにも「内部乾燥機能」があるように、仕組みはほぼ同じです。
ただし、ニオイの程度によってはこれだけでは解消しないこともあります。
市販の消臭スプレーを活用する
カー用品店やホームセンターなどで販売されているエアコン用消臭スプレーを使うのも一つの手です。
製品ごとに使用方法は異なりますので、説明書をよく読んで、正しく使用しましょう。
一時的な改善が見込めるケースもありますが、効果には個人差があり、ニオイの元がしっかり取り除けるとは限りません。
根本から解決したいなら…専門業者に依頼を!
これまでの方法で改善が見られない場合は、整備工場やディーラーに相談して、プロによるエアコン内部の清掃や部品の交換を検討しましょう。
異臭の原因はカビだけでなく、ホコリや花粉が蓄積していることもあります。
専門的なクリーニングであれば、目に見えない汚れまでしっかり除去してくれます。
費用はおおよそ5,000円前後から依頼可能で、部品交換が必要な場合は、車種や状況により異なるため、見積もりを取ると安心です。
ちなみに、多くのメーカーでは年1回程度のフィルター交換を推奨しています。
なお、DIYでフィルターを交換する方もいますが、慣れていないと難しい場合もありますので、自信がない方は無理をせず、専門店にお任せするのが安全です。
不快なニオイをそのままにしておくと、車に乗るたびにストレスになるだけでなく、健康への影響も心配です。
早めの対処が何よりの予防策。快適で清潔な車内環境を保つようにしましょう!
まとめ
今回は、車内のエアコンから発生する悪臭の原因と、その対処法などについてまとめました。
車内のエアコンから漂う酸っぱいニオイの正体は、カビや汚れなどが原因となっているケースが多いです。
特にエバポレーターに発生したカビは、簡単には見えず、放っておくと健康被害につながることもあります。
まずは「高温&最大風量」に設定して、内部を乾燥させたり、市販の消臭スプレーで手軽に対応してみましょう。
それでも全く改善しない場合は、無理をせず、専門業者に相談するのがおすすめです。
エアコンのニオイは、放置すればするほど頑固になっていくので、気を付けなければなりません。
快適で健康的なカーライフを守るためにも、異臭を感じたら早めのケアを心がけましょう!