今や新年の挨拶をする際は、デジタル手段(電子メールやLINEなど)で行われることが増えているかと思われますが、依然として上司などの目上の人に対しては、年賀状を送ることが望ましいでしょう。
しかし、年賀状を送るタイミングが分かりにくい上、どのような言葉の表現を使用すればいいのかについても悩むことになるのではないでしょうか?
主に目上の人(会社の上司や取引先など)に年賀状を送る場合は、「謹賀新年」や「恭賀新年」などという表現を用いることになるため、意味をしっかりと理解しておかなければなりません。
そこで本記事では、年賀状が元日に届くようにするためのタイミングや、年賀状での表現の使い分け方などついて解説していきます。
年賀状を元旦に到着させるための送り方について
年賀状の販売は、毎年11月1日から始まり、12月15日から受付が開始されます。
郵便局では、年賀状が元旦に到着するように12月25日までに投函することをおすすめしています。
「元旦」とは1月1日の午前を、一方「元日」とは1月1日の全日を意味します。
元旦に年賀状を確実に送りたい場合、12月15日から25日の間に郵便することが大切です。(※年賀状は午前中に届けられることが多いです。)
12月25日に投函する場合は、その日の最終集荷時間までに行う必要があります。
最終集荷時間を過ぎてしまった場合は、郵便局の窓口へ直接持ち込むことで、元旦に配達される可能性が高まります。
しかし、12月25日以降に投函された年賀状は、元旦に届かない可能性が高くなるので、注意しましょう(※12月29日以降に投函されたものは、通常1月3日以降に配達されます。)
1月2日は年賀状の配達がないため、元旦に間に合わなかった場合、次の配達日まで待たなければなりません。
年賀状は郵便局で販売される官製はがきを使用するか、私製はがきに切手を貼って「年賀」と記入して使用します。
12月には、郵便局で「年賀」スタンプが設置されることも多いので、これを利用して投函すると便利でしょう。
これらの点に注意して、年賀状を元旦にしっかりと届けるための準備をしてみてください。
年賀状の適切な送付時期について
年賀状は、日本の正月習慣の一環として、松の内の期間内に到着すれば礼儀として適切です。
松の内は地方によって終了日が異なり、関東では1月7日までなのですが、関西や四国では1月15日までとされています。(東日本と九州でも1月7日までが一般的です。)
郵便局では、1月7日までに投函された年賀状には消印を押さないのが慣例ですが、1月8日以降に投函されると通常の郵便と同様に消印が押されます。
消印がある年賀状を不快に思う人もいるため、1月7日までに投函するのが理想的です。
年賀状は特殊インクでバーコードが印刷され、再利用を防止しています。(これにより郵便の仕分け作業が効率化されています。)
松の内の期間が過ぎた場合は、「寒中見舞い」として送るのが一般的となります。
「謹賀新年」と「恭賀新年」の適切な使い分け
「謹賀新年」と「恭賀新年」は、どちらも新年を丁寧に祝賀する際に使われる表現であり、基本的には似た意味を持っています。
これらの言葉は、どちらも敬意を込めた言葉で、新年の挨拶に適しているため、特に上司などの目上の人へ年賀状を送る際に使用すると良いでしょう。
一般的に「謹賀新年」はより広く使われていますが、「恭賀新年」も同様に礼儀正しい挨拶として認識されています。
ビジネスの文脈においても、どちらの言葉を選んでも失礼には当たらず、状況に応じて選ぶことが望ましいです。
「謹賀新年」の意味や使用方法
「謹賀新年」とは、「心を込めて新年を祝う」という意味があり、フォーマルな文書やビジネスの場で好まれる表現です。
この言葉は、新年の挨拶として、相手への敬意を示すために特に適していると言えるでしょう。
この挨拶は、新年の初めに相手に敬意を表す形式的な表現として用いられます。
「恭賀新年」の意味や使用方法
「恭賀新年」は、「恭しく新年を祝います」という意味を持ち、高い敬意を表す表現として使用されます。
特に正式な場や上位者への年賀状で利用されることが多く、相手に対する尊敬を表現する際に選ばれる言葉です。
この挨拶は、新年の訪れを礼儀正しく祝う際に最適だと言えるでしょう。
ビジネスシーンにおける年賀状のマナーと注意点について
ビジネスシーンで上司などに年賀状を送る際は、マナーを遵守することを心がけましょう。
まず、年賀状で使用する賀詞は新年を祝う重要な要素であり、様々な形式が存在します。
一文字や二文字の賀詞は比較的簡潔で、「新年です」「お正月です」という基本的な意味しか持たないため、公式なビジネスの場では避けておくべきです。
これらの用語は、目上の者に対して敬意が足りないと見なされることがあるので、気を付けましょう。
例として、「賀」「寿」などの一文字賀詞や「新春」「迎春」「賀正」などの二文字賀詞は、よりカジュアルな交流での使用が適しています。
しかし、上司や目上の人に対しては、「謹賀新年」「恭賀新年」のような四文字の賀詞が適切です。
これらは礼儀を示し、フォーマルなビジネスシーンにふさわしい表現とされています。
ビジネスで年賀状を用いる際は、相手に対する敬意を示し、品格を保つために、これらの賀詞を選ぶことが重要です。
まとめ
今回は、年賀状が元日に届くようにするためのタイミングや、年賀状での表現の使い分け方などついてまとめました。
年賀状は、1月7日までの松の内期間に到着すればマナーとしては問題ありませんが、元旦に届くようにするとより印象が良くなります。
郵便局では12月15日から年賀状の受付を開始し、12月25日までに投函された年賀状は元旦に配達されるよう設定されています。
写真を選ぶ際は慎重に行う必要があります。親しい友人や家族へは家族やペットなどの写真が適していますが、上司やビジネス関係者などに年賀状を送る際は、個人的な内容の写真を選ぶのは避けておくべきでしょう。
年賀状には「謹賀新年」や「恭賀新年」といった表現が推奨されており、これらは上司など目上の人へも失礼に当たらないとされています。
多くの場合、年賀状は印刷されますが、宛名や短いメッセージを手書きで加えることで、受け取る人に対して、より温かみのある印象を与えることが可能です。
年賀状の準備を早めに始めておき、宛先の人に思いを込めながら丁寧に書くことで、新年に向けて良好な関係を築く手助けとなるに違いないでしょう。