町内会の班長に就任すると、様々な作業をこなさなくてはいけなくなるため、思いのほか負担が大きく感じるものです。
任務を全うし、自分の役割が終わりに近づくと、新班長へと引き継ぎ作業を行わなければなりません。
しかし、「どのように引き継げばいいのか分からない!」という方も多いのではないでしょうか?
そこで本記事では、町内会の班長を引き継ぐ際に気をつけるべきポイント、引き継ぎに失敗した時のトラブル事例、連絡文を作成する時の注意事項などを紹介していきます。
班長の引き継ぎを行う際に注意しておくべきポイント
引き継ぎの準備は、実は班長任期が始まると同時に始めるべきです。
記録用のノートを用意し、日付と行動を記録しておくと、引き継ぎがしやすくなります。
このノートは、班長の仕事に慣れていない後継者にとっては、貴重なガイドとなるでしょう。
特に班長がお金を扱う場合は、明確に記録を付けておくことが重要となります。
繰り越し金などの金額を引き継ぐ際は、正確な金額を確認しておき、次の班長に渡してください。
可能であれば、第三者に立ち会ってもらうと、より確実な引き継ぎを行うことができます。
引き継ぎ書を作成し署名をする方法もありますが、班長レベルでは必ずしも必要とは限りません。
トラブルが頻発している地域や、引き継ぎをスムーズに済むか心配な場合などは、この方法を選ぶと良いでしょう。
それ以外の場合は、臨機応変に対応することが求められます。
班長の引き継ぎに失敗すると発生しやすいトラブル事例
班長の引き継ぎが適切に行われない場合、トラブルが発生しやすくなります。
それが次の班長にも引き継がれると、悪循環に陥ってしまうため、中止しなければなりません。
ここでは、実際に発生した問題を挙げ、それを防ぐための対策を考えてみましょう。
一般的なトラブルとして、回覧板を紛失してしまうケースが挙げられます。
このようなトラブルは、誰かが回覧板を取り置きしているために発生することが多いです。
回覧板が止まってしまう原因は様々ですが、名簿が回覧板に貼付されていないことも一因でしょう。
また、家庭ゴミの収集日程など、全世帯に届けるべき重要なお知らせが回覧板に挟まれていたため、途中で配布が停止し、全員に届かないこともあります。
このようなケースは、手間を惜しまず一軒一軒ポストに投函することで防ぐことが可能です。
さらに「班長を担当するのは嫌だ!」という理由で、町内会を離れようとする人もいます。
この問題は、忙しさや不安から来ることが多いですが、適切な引き継ぎがあれば、「これならできるかも」と前向きに考えられるようになるかもしれません。
集金活動に関しても疑念を持たれることもありますが、これは人間関係が希薄な地域で起きやすいです。
事前に挨拶文を回覧板に挟んだり、ポストに直接入れておくことで、このような誤解を避けることが可能となるでしょう。
班長を引き継ぐ時の挨拶文のサンプル事例
町内会の班長を引き継ぐにあたって、様々な文書(挨拶文、班員名簿、回覧板用の注意事項など)を作成する必要があります。
引き継ぎノートの使用に加え、パソコンで各種お知らせを作成する際には、通常、USBメモリも一緒に引き継がれることが多いです。
しかし、初めて文書を作成する際は、戸惑うのではないでしょうか?
そんな方のために、挨拶文のサンプル事例を以下に示しておきます。
令和**年*月*日
**町内会 *班の皆様へ
班長交代の挨拶
拝啓、時下ますますご清祥のことと存じます。
この度、令和*年度班長を務めることになりました****と申します。未熟者ですが、一年間、皆様のご理解とご協力を得ながら努めて参りたいと思います。どうぞ宜しくお願い致します。
さて、町内会費の集金について、下記の日程で実施致します。ご多忙の折、誠に恐縮ですが、ご協力をお願い申し上げます。
集金期間:*月*日から*月*日まで
集金額:****円
ご不在予定の方は、事前に下記連絡先までご一報ください。(連絡先******)
敬具
町内会には、若い家庭から高齢の家庭まで、様々な世帯が存在するため、配慮が必要です。
挨拶文は全ての世帯が理解しやすい内容と表現にしておくことが、トラブルを防ぐ鍵となります。
難解な漢字や表現が含まれている場合は、より平易な言葉に置き換えると良いでしょう。
まとめ
今回は、町内会の班長を引き継ぐ際に注意すべきことなどについてまとめました。
適切な引き継ぎを行うことによって、トラブルを未然に防ぐことができることがお分かりいただけたかと思います。
「前の人がきちんと引き継ぎ作業をやらなかったから…」と悪習を引き継ぐのではなく、自分の担当期間で改善することも重要でしょう。
「なぜ自分だけが…」と思うかもしれませんが、自身がその地域で長く快適に生活するため、また地域全体の環境を良くするためにも、住民たちと連携を取りながら小さな改善を積み重ねていくことが大切なのです。