iPhone(スマートフォン)には、緊急時に迅速な対応ができるよう「緊急SOS」機能が備わっています。
iOS 11以降で利用可能となったこの機能は、ユーザーの安全を守るための重要なツールです。
しかし、操作ミスによって意図せず発動させてしまうケースも少なくありません。
そのようなとき、どのように対応すれば失敗せずに済むのでしょうか?
本記事では、iPhoneの「緊急SOS」機能を誤って起動させてしまった後の対処方法などについて説明していきます。
iPhoneの「緊急SOS」機能とは何なのか?
iOS 11以降のiPhoneには、緊急時にスピーディーな連絡ができる「緊急SOS」機能が搭載されています。
地域の緊急機関(警察や消防など)に直接通報することができるという便利な仕組みです。
この機能は、通報後に登録済みの緊急連絡先へ自動で位置情報付きの通知を送ることも可能で、万一の際には大きな助けとなるのですが、機種によって操作方法が異なるので注意しましょう。
iPhone 8以降では、サイドボタンと音量ボタンを同時に長押しするか、サイドボタンを5回連続で押すことで起動します。
一方、iPhone 7以前のモデルでは、トップボタンまたはサイドボタンを5回押すことで機能が作動します。
作動すると、画面にはカウントダウンが表示され、警報音が鳴って周囲にも状況が伝わる仕組みになっています。(カウントが終了すると、自動で通話が開始されます。)
万が一誤って起動してしまった場合は、以下の方法でキャンセルが可能です。
・iPhone 8以降:ボタンから指を離すことでカウントダウンを中断できます。
予期しない発信を防ぐためには、設定アプリ内の「緊急SOS」セクションでオプションを調整しましょう。
例えば「5回押して発信」や「長押しして発信」をオフにすることで、操作ミスのリスクを減らせます。
この機能は、本当に助けが必要なときには大きな力になりますが、誤作動が増えると救急対応の妨げにもなりかねません。
正しい使い方を知り、必要なときに確実に活用できるよう備えておきましょう。
iPhoneで「緊急SOS」を誤って起動した時にキャンセルする方法
iPhoneの「緊急SOS」は、予期せぬ操作で作動してしまうことがあります。
もし間違って起動してしまった場合は、使用中のiPhoneモデルによって対応手順が異なるため、落ち着いて確認することが重要です。
iPhone 8以降を使っている場合は、サイドボタンと音量ボタンの同時長押しで機能が起動しますが、この間に手を離せば、カウントダウンをキャンセルできます。
一方、iPhone 7以前の機種では、画面に表示される「停止」を長押しし、その後に「通話を停止」をタップすることで、通報を取りやめることができます。
どちらの場合も、カウントダウンが完了する前に操作すれば、実際の通報を防ぐことができます。
もしキャンセルが間に合わず、緊急通報が発信されてしまった場合には、すぐに通話を切らず、オペレーターの応答を待って「誤って発信しました」と伝えましょう。
説明がなければ、実際の緊急事態と判断されて救急サービスが出動してしまう恐れがあります。
再発防止のためにも、「設定」アプリから緊急SOSのオプションを見直しておくと安心です。
「5回押して通報」や「長押しして通報」の機能をオフにすれば、意図しない発信を防ぎやすくなります。
また、「カウントダウンで音を出す」設定を無効にすれば、誤作動時に周囲が混乱するのを避けることも可能です。
自分の使い方に合った設定にカスタマイズしておくことで、より安全にiPhoneを活用できるようになります。
ディスプレイにカウントダウンが表示された後に取り消す方法
iPhoneに備わっている「緊急SOS」機能は、万が一の事態にすぐに助けを呼べるように設計された、命を守るための大切なツールです。
iPhone 8以降の機種では、サイドボタンと音量ボタンを同時に長押しすると機能が起動します。
一方で、iPhone 7以前の端末では、サイドまたはトップボタンをすばやく5回連続で押すことで発動します。
起動すると、ディスプレイにはカウントダウンが表示され、同時に警告音が鳴るため周囲にも状況を知らせることができます。(カウントが0になると、自動で緊急通報が開始されます。)
誤って発動してしまった場合でも、以下の方法で落ち着いて対応すれば問題ありません。
・カウントが終了するまでにボタンを離せば、通報を中断することができます。
緊急SOSが作動すると、登録してある緊急連絡先に自分の現在地が自動的に送信されます。
普段は位置情報をオフにしている場合でも、この機能を使用すると一時的に有効になることがあります。
なお、インドでは仕様が異なり、サイドボタンを3回押すだけで起動する設定がデフォルトになっている点も留意しておきましょう。
誤操作の防止策として、iPhoneの設定アプリから「緊急SOS」の項目を見直すことをおすすめします。
「5回押して通報」や「長押しで通報」といったオプションを無効にし、スライド操作のみに限定することで、不意の起動を避けやすくなります。
また、「カウントダウンで音を出す」の設定をオフにすれば、誤って起動してしまった際にも周囲に音が鳴らず、慌てずに対応しやすくなります。
この機能は、いざという時には非常に心強い存在ですが、誤発信が起きないよう、事前に設定や使い方をしっかり確認しておくことが重要です。
もし実際に誤って通報してしまった際は、速やかに事情を説明し、混乱を避けるよう心がけましょう。
iPhone「緊急SOS」を衛星通信で活用する方法
iPhone 14シリーズ以降のモデルには、携帯電波やWi-Fiが届かない場所でも利用できる、画期的な緊急SOS機能が搭載されています。
この新機能では、衛星通信を活用することで、従来の通信インフラが使えない状況でも、緊急サービスへテキストメッセージで連絡を取ることが可能です。
ただし、このサービスを使うには以下のような条件を満たす必要があります。
・特定の通信事業者の制限がある場合
・SIMカードが挿入されていない、またはSIMにPINロックがかかっている場合
こうした条件下では、一部のネットワークで緊急通報ができない可能性があります。
さらに、位置情報の取得や衛星通信の可用性については、地域ごとに差があり、すべての国でこの機能がサポートされているわけではありません。
山間部や通信環境が不安定な地域での利用を想定して設計されたこの機能は、状況に応じて命を救う重要な役割を果たす可能性があります。
事前に使用条件や対象地域を確認しておくことが、安全対策として非常に有効です。
iPhoneで「緊急SOS」が誤作動してしまった時はどうする?
iPhoneに搭載されている「緊急SOS」は、いざというときに頼れる重要な安全機能ですが、不本意な操作によって作動してしまうこともあります。
操作ミスによる誤発信は、予期せぬ混乱を引き起こす可能性があるため、普段から対処法を知っておくと安心です。
なぜ誤作動が起こるのか?
特にiPhone 8以降のモデルでは、サイドボタンと音量ボタンの同時長押しで緊急SOSが有効になります。
この操作は、スマホがポケットやバッグの中で圧迫されたときなど、意図せず発生してしまうことがあります。
SOSが誤作動してしまった場合の対応
もしも、SOSが誤作動してしまった場合は、以下の対応を行ってください。
既に通話が発信されてしまった後の場合は、しっかりと説明を行うようにしましょう。
もし通報が完了してしまった場合は、相手のオペレーターに「誤ってかけてしまった」とはっきり説明しましょう。通話をすぐ切ってしまうと、本当に救助が必要な状況と誤解され、現場対応が行われることもあります。
誤解を招くと、取り返しがつかなくなってしまうため、このように状況を説明することが必要となります。
通知された緊急連絡先への対応も忘れずに
SOSが発動されると、事前に設定してある緊急連絡先に位置情報付きのメッセージが自動で送られます。
誤発信だった場合は、誤作動だったことをきちんと伝えて、無用な心配をかけないようにしましょう。
この機能は、正しく使えば非常に頼りになりますが、操作ミスを防ぐためにも日頃からスマホの持ち方や設定内容を見直しておくことが大切となるため、定期的な確認を心がけておきましょう。
まとめ
今回は、iPhoneの「緊急SOS」機能を誤って起動させてしまった後の対処方法などについてまとめました。
比較的新しいモデルのiPhoneに搭載されている緊急SOSは、本当に助けが必要なときには非常に心強い機能です。
しかし、ちょっとした誤操作で発動してしまうこともあるため、対処法をあらかじめ知っておくことが大切です。
・通報が発信されたら、相手に誤発信だったと伝える
・設定で機能の動作条件を調整すれば、誤操作のリスクを軽減可能
緊急SOSは「使い方を知っているかどうか」で大きな差が出る機能です。
いざという時のために、そして誤って使ってしまった時にも慌てず対応できるよう、日頃から備えておきましょう。