初めて自分だけの部屋で暮らし始めると、「一人暮らしの場合は、どのくらいの気温で暖房器具をつけるものなんだろう？」という疑問が湧いてくることがあるのではないでしょうか？
季節が進み、外に出たときに白い息が見えるようになると、そろそろ衣替えと同時に部屋の冬支度を意識し始めますよね。
ただ、「まだ本格的な寒さじゃないし…」と、暖房を入れるタイミングに迷うこともあるはずです。
そこで本記事では、「一人暮らしの人はどれくらいの気温で暖房を入れているのか？」「何月頃から使い始めるのか？」などといった暖房をつける目安についてまとめていきます。
一人暮らしでつける暖房の温度はどれくらいがベストなのか？
自分の体感が基準にはなりますが、一般的に人が冷えを感じ始めるのは気温が20℃を切った頃と言われており、この辺りから「なんとなく肌寒いな」と感じる人が増えてきます。
地域差はあるものの、11月に入ると多くの家庭で暖房器具が活躍し始める時期です。
ただし、近年は気温の変動が大きくなっているせいか、少し後ろにずれる傾向もあります。
さらに以下のような気温に関するデータがあることも見逃せないでしょう。
・16℃以下では風邪をひきやすいとされる
健康面を考慮すると、室温が15〜18℃の範囲になったら暖房を入れるのが望ましいと言われています。
「どうして20℃前後が基準になるの？」と思うかもしれませんが、この温度帯は体が冷え始め、健康リスクも高まる境界ライン。
特に一人暮らしで体調を崩すと、家事も看病もすべて自分一人でこなすことになるため、無理をしないことが大切です。
もちろん、年齢、性別、体質、住んでいる地域などによっても寒さの感じ方は異なります。
室温の数字にこだわりすぎるよりも、「少し寒いな」「手足が冷えてきたな」と感じたら、暖房をつけたり服を一枚足したりといった柔軟な調整を心がけるのが一番です。
無理をせず、自分にとって快適に過ごせる環境を整えていくようにしましょう。
理想的な暖房設定と室温の考え方について
家族と暮らしている場合は、部屋の温度設定を全員の感覚に合わせる必要があり、「ちょうどいい」を見つけるのが意外と難しくなりがちです。
一般的には、以下のような傾向が見られます。（※勿論、体質などによる差はあります。）
・熱さに弱い（暑がりになりにくい）：女性、高齢者
ですが、一人暮らしなら気兼ねする必要は全くなく、自分が過ごしやすい温度に合わせて調整すればOKです。
もし「どれくらいに設定したらいいんだろう？」と迷ったら、冬場のエアコン設定温度として**環境省が目安として示している20℃**を一つの基準にしてみると良いでしょう。
とはいえ、暖房を多用する冬は、電気代がどうしても上がりやすい時期でもあります。
データを見ると、1人暮らしの電気代は冬になると春より約10％ほど増えると言われ、その大部分は暖房の使用量増加が原因です。
照明の使用時間が伸びることもありますが、何よりもエアコンの消費電力が大きくなるため、結果的に請求額が増える、という流れです。
そこで、暖房費を抑えつつ部屋を暖かく保つ工夫としては、以下のような対策を行うことが効果的です。
・エアコン使用時にサーキュレーターを併用する
サーキュレーターで空気を循環させることで、暖かい空気が部屋の隅々まで均等に届きやすくなり、設定温度を上げすぎずに快適さを維持できます。
結局のところ、「気温が何度になったら暖房をつけるか」という一点だけではなく、「どうやって室内を快適に保ちながら、無駄な出費を抑えるか」がとても大切になってきます。
一人暮らしは、何かと費用がかさむものなので、だからこそ、ちょっとした温度管理の工夫で、暖かさも節約も両立できるようになるでしょう。
暖房を使い始める時期はいつ頃？
日本は南北に長くなっているため、地域によって気候が大きく異なります。
そのため、「この月から暖房を使う」と明確に区切るのは実際はかなり難しいものです。
例えば、北の地域（北海道や東北など）では、寒さが早い年だと10月のうちに暖房を入れ始めることも珍しくありません。
一方、沖縄のような温暖な地域では、年末でも長袖一枚で快適に過ごせる日が多く、「本格的に暖房機器を使い始めるのは年が明けてから」という話もよく聞きます。
ちなみにショッピングモールのような施設などでは、利用者全体が心地よく過ごせるよう、秋の終わり頃から徐々に室温を高めるのが一般的だとされています。
当然ながら、暑がりの人を基準にしているのではなく、多くの人が快適と感じる平均値に合わせて設定されているわけですね。
以前は「上着を着たまま入ると汗が出る」ほどの暖かさでしたが、最近は「ちょうどいい」と感じることが増えました。
おそらく省エネ意識の高まりによって、真冬でも室温が以前より控えめになったのかもしれませんね。
外の気温とのギャップも大事
一人暮らしの場合は「自分がどう感じるか？」が暖房をつける基準になります。
そこで肌で感じやすいのが、「屋内の気温と外の気温にどれくらいの差があるか？」です。
外出時に「思ったより寒いな」と感じれば、帰宅後に暖房を入れたくなるものですよね。
とはいえ、「何度で使うか」という点では、ひとまず20℃前後を目安にすると良いでしょう。
環境省も、省エネに配慮した冬場の設定温度として20℃を推奨しています。
もちろん寒さの感じ方には個人差があるため、ちょっとでも冷えを感じたら遠慮せず調整してください。（体調を崩すほうがよほど負担になります。）
特に夜の睡眠時は、18〜20℃程度の室温が、身体を冷やしにくく、睡眠の質を保つのに適しているとされています。
パジャマの素材や厚さ、掛け布団の組み合わせによっては、暖房を使わなくても快適に眠れるケースもありますので、自分に合った環境を見つけていきましょう。
まとめ
一人暮らしで暖房を使い始めるタイミングは、住んでいる地域や体質、部屋の断熱性などによって大きく変わります。
とはいえ、迷ったときの基準としては以下のポイントを押さえておくと安心です。
・寒さの感じ方には個人差がある（「数字」よりも、自分が寒いと感じたら調整するのが最優先、特に一人暮らしで体調を崩すと負担が大きいので、無理せず暖房を使うことが大切。）
・暖房費を抑えるちょっとした工夫も重要（服を一枚追加する、サーキュレーターで空気を循環させる、寝るときは18〜20℃で快適に。）
・暖房の開始時期は地域差が大きい（寒冷地は10月から使うことも、温暖な地域では年明けから本格使用というケースも）
最終的には、“外気温”＋“室温”＋“自分の体感”という3つのバランスで判断するのが一番確実です。
暖房とうまく付き合いながら、快適で健康的な冬を過ごしましょう！
