プリン、ゼリー、マシュマロ、ムース、ババロアなどのスイーツを作る際は、ゼラチンが使用されるケースが多いです。
料理でゼラチンを入れて、食材をゲル化させようとしても、思うように固まらないことがあるのではないでしょうか?
ゼラチンが上手く固まらないのには原因があるので、活用する際はコツを掴まなければなりません。
そこで本記事では、ゼラチンが固まらない時の簡単な対処法などについて解説していきます。
ゼラチンがしっかりと固まらない一般的な理由
「ゼラチンを使用してスイーツを作ってみたけど上手く固まらない!」という現象は、多くの方が経験したことがあるのではないかと思われます。
この問題を解決するためには、何が原因なのかを理解しておかなければなりません。
ゼラチンが固まらない主な理由として、以下のようなものが挙げられます。
・酸性の強い果物を使用している場合
・十分に水で戻さなかった場合
・ゼラチンの使用量を間違えている場合
・冷却時間が不足している場合
これらの点について、さらに詳しく説明していきます。
過度に加熱しすぎている場合
ゼラチンは約50℃で溶けるため、沸騰させると性質が変わってしまう場合があります。
固める過程で問題が起こることがあるので、加熱しすぎるのは避けておきましょう。
酸っぱいフルーツとの相性が悪い場合
特に酸っぱい生のフルーツには、たんぱく質を分解する酵素が含まれています。
これが、ゼラチンの固まりにくさに影響してくるので、覚えておきましょう。
ただし、これらのフルーツを加熱することで、酵素の働きは無効化されるため、簡単に問題を回避できるはずです。
十分に水で戻さなかった場合
ゼラチンには、事前に水で戻す必要があるタイプと、直接使用できるタイプがあります。
前者のタイプを使用する場合は、事前に水で十分に戻さないと、ゼラチンが均一に固まらず、不均一な硬さの部分ができてしまいます。
使用するゼラチンのタイプを確認しておき、必要がある場合は、しっかりと水で戻しておきましょう。
ゼラチンの使用量を間違えている場合
使用するゼラチンの量が足りなかったり、多すぎたりすると、上手く固まらない場合があります。
そのため、製品パッケージに記載されている指示量を必ず守るようにしましょう。
用量を守ることで、にゼラチンを正しく使用することが可能となるはずです。
冷却時間が足りない場合
冷却時間が足りないと、ゼラチンが十分に固まらないことがあります。
特に冷蔵庫での初めの2時間は、しっかりと冷却しておくことが推奨されます。
さらにゼラチンを固めている間は、冷却効率を保たなければなりません。
そのため、冷蔵庫の扉は頻繁に開け閉めしないようにしましょう。
ゼラチンをスピーディーに固める秘訣
ゼラチンが固まるのを待つのが長く感じられる場合や、再加熱の手間を省きたい時のために「素早く固める方法」を紹介します。
その方法は、「冷凍庫を活用する」ことです。(冷凍庫での固まり時間は、冷蔵庫での時間の約半分に短縮されます。)
ゼラチンは、冷蔵庫で固めると約2時間かかるのに対して、冷凍庫で固めると約30分しかかかりません。
ただし、冷凍庫での時間が長すぎると、ゼラチンが凍ってしまうことがあるので、注意しましょう。
適切な固さになるまで定期的に確認し、必要な時点で取り出すことが重要です。
冷凍庫で過度に凍らせてしまった場合、シャーベットのような食感になることもありますが、その食感を楽しむのも一つの方法です。
ただし、解凍すると味が落ちることがあるため、凍らせた場合はそのまま消費することを推奨します。
また、さらに効率を良くするテクニックとして、準備したゼラチンを小分けにして各々の小さな容器に入れる方法もあります。
小さな容器に一人前ずつ入れて固めることで、迅速に固まり、そのまま提供もできるので、おすすめです。
ゼラチンを再加熱して固める方法について
ゼラチンを料理に使用して上手く固まらない時は、冷蔵庫で時間を置いて様子を見るといいでしょう。
しかし、それでも固まらない場合は「ゼラチンの量が違ったかも?」や「加熱の方法に問題があったのかも?」と悩むことになるかと思われます。
問題の原因は多岐にわたりますが、料理を成功させるためにもう一度しっかりと固め直すことが望ましいです。
固め直すの方法としては「ゼラチンの再加熱」が有効なので、どうしても固まらない時は、お試しください。
粉ゼラチンや板ゼラチンなどを固め直す方法
まずは、粉ゼラチンや板ゼラチンなどを固め直す方法を紹介します。
まず、最初にゼラチンを水に入れて、しっかりとふやかしておいて、その後でゼラチンを鍋に移して加熱していきます。
ふやかしたゼラチンを加熱したゼラチンに加え、しっかりとかき混ぜながら溶かします。
溶けた後は、適切な型に流し入れ、冷蔵庫で冷やして固めて完成です。
顆粒ゼラチンなどを固め直す方法
続いて、顆粒ゼラチンなどを固め直す方法の紹介です。
こちらも初めに使用したゼラチンの約1/3の量が必要となります。
まずは、このゼラチンを適切な温度で温め始めましょう。(※加熱する際は、沸騰させないように注意してください。)
ゼラチンが溶け出したら、以前に用意した液体に加えて、よくかき混ぜます。
ダマにならないように均一にかき混ぜた後、適切な型に流し込みます。
そして、最後は冷蔵庫で再度しっかりと冷やして固めて完成です。
まとめ
今回は、ゼラチンが固まらない時の簡単な対処法などについてまとめました。
ゼラチンが上手く固まらない場合の対処方法を再確認しておきましょう。
・冷蔵庫でしっかりと冷やして固まるまで待つ
・時間を節約したい場合は、冷凍庫を使うと良いでしょう
このようにゼラチンの量や加熱温度を見直すことで、問題を解決することが可能です。
他にも冷蔵庫での冷却時間が足りないことが原因となっているケースもあります。
上手く固まらない時は、再加熱したり、冷却時間を増やすことが効果的なので、お試しください。